70年代オカルトブームの到来と『木曜スペシャル』
1973年昭和48年〜1979年昭和54年、オカルトブーム到来!ノストラダムスの大預言、日本沈没、UFO、ユリゲラーのスプーン曲げ、超常現象、口裂け女︎忘れられない初代疋田天功大脱出!映画エクソシスト。
もう、毎日がミステリーツアーツアー状態の小学生時代でした!
【1970年代オカルトブーム】
1970年代は大阪万国博覧会で幕を開けました。私つき子は3才で大阪万博は記憶がありません。私と母はお留守番、3才年上の兄は父親と新幹線で万博へ。兄のお目当は月の石だったそうです。とにかく全てが進歩と繁栄の未来へと日本中がエネルギーに満ち満ちていたのでした。
しかしそのわずか3年後、世界情勢は一変します。そして1973年突然オカルトブームが沸き起こりました。では何故1973年の日本でオカルトブームが巻き起こったのか?どうやら1973年の世界的な出来事が関係する様です。
何があったのか?人々の日常を不安に駆り立てた出来事とは?
【第1次オイルショック】
1973年10月に勃発した第四次中東戦争による原油価格の高騰!そう第1次オイルショックです。
突如70%も原油が値上がり!10%の消費税どころの騒ぎじゃないです。
世はパニック!
何故か、当時の主婦はトイレペーパーと箱ティッシュの買占めに走りました。
つき子の家は母よりも、父親の方が『そら、見てみろ、車いっぱい買占めてきたぞー!』と、山の様なトイレペーパーと箱ティッシュを車の荷台から降ろして居た事を記憶してます。(笑)中間卸売業を営んでいたので直接卸問屋から仕入れて来たと云うわけです。勿論商品として扱うのでは無く家庭用として買い占めて来たとの事・・・。
母は『こんなに買って来てどーするの・・・?場所塞ぎで困るわ』と呆れてました。
パニックはその後終息。
しかし、戦後今まで経済成長を続けて来た日本に突如ショックが襲った事実は、人々の心に将来への不安、この平和と繁栄を明日突如奪われるかも知れないという恐怖心を呼び覚ましたのでした。
オカルトブームの到来です!
当時話題だったのが、小松左京原作のベストセラー小説のテレビドラマ『日本沈没』です。つき子も毎週楽しみに観てました!未だ子供だったので大人の話しはついていけなかったけれど、”日本海溝”とか"富士火山帯”とか妙におぼえてます!
そして、ノストラダムスの大預言、UFO追跡シリーズ、ネス湖のネッシー、初代疋田天功の大脱失シリーズ。 等々・・・・。
中でも最も興奮してテレビに全身全霊を吸い取られたのが、超能力者ユリゲラーの来日特番でした。あの伝説のスプーン曲げです。小学校の先割れスプーンの被害が半端なかった‼(笑)
これら一連のブームを巻き起こしたのが、日本テレビの『木曜スペシャル』でした。
【木曜スペシャル】
本当にワクワクして放送の告知があるとものすごく、待ち遠しかったのを覚えて居ます。
『木曜スペシャル』は19時30分か20時頃から大体9時前までの放送だったと記憶してますが、テレビを観ながら夕食を取って居たのですが、『木曜スペシャル』の放送日は、あまりに番組に夢中になり過ぎて、ご飯が喉を通らない!
普段は兄とおかずの取り合いをするはど食い意地の張った私の食欲もぶっ飛んでしまうほど夢中になって番組に首ったけでした (笑)
ユリゲラーあの超能力パワーはやっぱり忘れらません。「壊れた腕時計があったらテレビの前に置いて下さい!今から私の超能力パワーを送ります。私と一緒にあなたご自身の力もかして下さい信じて下さい!時計は動き出します。奇跡が起きます!・・・・???・・・では全国の視聴者の皆様又いつかお会いしましょうー。」
番組終了ーー。
翌日の学校での話題は各自自分の時計は果たしてユリゲラーの超能力パワーで動き出したのか⁈・・・で持ち切りでした(笑)
当時木曜スペシャルの話題性と人気は絶大でした。そんな、ある種の感覚を刺激され脳内伝達物質が湧き上がるのを覚えてしまった子代・・・。
映画も70年代オカルト映画の名作が目白押しで『エクソシスト』『オーメン』『サスペリア』は今でもたまに無性に観たくなります。脳内伝達物質を欲してるんでしょうかねー。テーマ曲聴くと快感を得られます。(すっかり毒されてます)
今もサスペンス、恐怖物は強いですよね、昨今は貞子ちゃんが人気ですけど、つき子の時代の恐怖アイドルは、エクソシストのリーガンちゃんでした。グルと回る首を観たくて映画の再送があると絶対観ずにはいられませんでした。
80年代に入り貸しビデオ店が出来はじめたた当時、TSUTAYAの様な大型ビデオてんが出店する前の時代。街の小さなビデオ屋にエクソシストを借りにいっても、いつも出払って居て、中々借りられなかったのを覚えてます。
当然インターネットなんて影も形も無く、動画ストリーミング配信サービスなんて想像も出来なかった時代です。
しかし、何かを待ち遠しく楽しみに過ごす事の幸せを存分に味わえたテレビっ子時代でした。何か興味引かれる事が訪れるのを、待ち遠しく過ごすことは、生きてる事自体が楽しく成る事なんですよね。
そんな70年代ミステリーブームでしたが、ついにある時点で、集団ヒステリー的な社会現象へと変貌してゆき、一連のブームも収束してゆく事となります。
【口裂け女現る!】
その現象とは、口裂け女の出現です。
私のイメージの中の口裂け女はこんな感じ↓
上の絵は当時を思い出して描いて見ました。小5の1学期、噂は口づてに広がり、友達と休み時間に噂話をしながらノートに、あーでもない、こーでも無いと言いながら上の様な口裂け女の絵を描いていたので、思い出しながら描いて見ました。(笑)
その頃口裂け女は全国各地に出没して居て、テレビのワイドショーやニュースなどでも取り上げていたほどの盛り上がりを見せて居ました⁈
そんな夏休みも近づいたある日の放課後、ついに私つき子の小学校にも現れました。
『きゃー!』
『理科室に口裂け女がー。』
『いや、音楽室のピアノの陰に潜んでいるぞー。』
『体育館の用具室に隠れたぞー。』
誰が言い出したのか、噂を聞きつけた生徒達が廊下を走っりまわり、学校中大騒ぎになりました。ついには教員室から男性教員が事態の収拾に出動。
『騒ぐな!そんなもの居ない、居ない!』
『早く下校しなさいー!』と一喝。
恐怖で半ベソ状態の生徒達は、あー良かったと思いつつも、口裂け女の正体を暴きたい又はこの目で見てみたいと思っていた生徒達は、大人の冷静な対応に、無理やりテンションを下げられ、渋々納得させられて下校。
我が小学校は事なきを得ましたが、中には警察が出動する事態になったケースもありました。その後夏休みに入り、休み開けの9月にはもう話題にも上がらくなって居ました。
口裂け女現象には、諸説ある様ですが、この口裂け女現象をピークに70年代オカルトブームは収束して行きました。
大いにエキサイティングな70年代でした。
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